ついにまさかの映画化が公開になって、ますます露出が多くなる『矢島美容室」。
その話題はどーしても、メンバーのブっ飛ばし具合に目が行ってしまうけど、
実はあのロゴが大変素晴らしいと、私は思うのです。
だいたいその名称はあまりにも平凡で、
ゴシックあたりのフォントで打ったら、ふつーの美容院の看板になっちゃうところ。
そこをキャラクター性を向上させるためには、徹底した書き起こしが必要だった。
私もIllusutrator駆使してトレースしてみたんだけど、
もーそりゃーー、なかなかに凝った作りに悩んだ。
“字”として原型をとどめたものなんかひとつもなくて、
基本となる水平線もない。
いわば、気ままに描かれているかのよう。
だからといって。デタラメじゃない。
秀逸なのは“美”の文字。
この“美”が全体を支配する。
四段目の水平線がさらに伸びて“島”と“容”を連結させて、崩れないようにしてる。
オマケに上の点々がもう、本来の形じゃない。
この装飾形状はいったい何なんだ?
おそらく14世紀フランスのCaroline (カロリンヌ/カロリンジャン)を模したものものだと思うな。
ここで、今流行りの小悪魔Ageha調にもっていかなかったところがエラい!
え?でもカロリンヌ調って、矢島美容室はネバダから来たんじゃぁ?
まぁ、そんなこたぁーどーでもいい。
フォント打ち込みの低予算ロゴが氾濫する中、
きっちり描き来んだ矢島美容室のタイポグラフィー・アーティストに、
最大の敬意!